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【相談事例】50代ですが、今からでもiDeCoを始めた方がよいですか?

iDeCoは税制面で大きなメリットがある老後資金準備を目的とした自分年金の制度です。

税制面でのメリットは以下の3つです。

①積立額(拠出額)が所得控除となる
⇒毎年の所得税・住民税の減税につながる

②運用益が非課税
⇒通常、運用益には20%の税金がかかる

③年金を将来受け取る時も各種控除が使える
⇒受け取り方により、退職金所得控除又は公的年金等控除がつかえる

現制度の内容は、
積立は60歳まで、受け取りは60歳以降70歳までの任意のタイミングです。

50代の方が今からiDeCoを開始した場合、
積立(拠出期間)は10年未満です。

加えて、通算加入期間(企業型DCと個人型iDeCoの加入期間の合計)が
10年に満たない場合は、60歳から受給できないとのルールがあります。

参考:通算加入期間に応じた受給可能年齢
加入期間が
10年以上⇒60歳
8年以上10年未満⇒61歳
6年以上8年未満⇒62歳
4年以上6年未満⇒63歳
2年以上4年未満⇒64歳
1月以上2年未満⇒65歳

以上のように、加入期間によって受給可能年齢が最長65歳まで後ろ倒しになります。

たとえ数年の積立でも、
所得控除のメリットは享受できるので、
年収が高く所得税率が高い方ほど、50代の方でもiDeCo加入のメリットはあると考えられる一方、

掛け金を積み立てることができるのは、現制度では60歳までなので、
受給可能年齢までは運用のみを行うということになります。

運用商品の変更はいつでも可能ですが、
運用商品によっては情勢により資産目減りの局面もあるでしょう。
加えて、管理手数料もかかり続けます。


50代でiDeCoを始めてみようかと考えている方は、

<今から拠出できる金額の合計><減税の効果><運用効果のシミュレーション>

<年金を受け取れる年齢><手数料の合計額>

を比較した上で決めることをお薦めしますが、

あくまでもひとつの目安として、

『55歳以下なら今からでもスタート』
「55歳超なら見送り(積立NISAなど別の方法を検討)』

でしょうか。

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