相談員FPブログ
早期退職は可能でしょうか?
ご相談を受けました。
早期退職を希望した場合の退職金の割増額は、
概ね年収の1~2年分が相場とのことです。
これまでの人生で手にしたことがないような大金に気持ちも大きくなり、
無理して定年まで働かなくても何とかやっていけるのではないか
そう思ってしまうことも無理はないかもしれません。
しかし、冷静に考えてみる必要があります。
退職後~人生100年に必要な資金額を計算してみましょう。
事例:55歳で早期退職をした場合
【退職時に手元にある資金】
退職金(割増額を加味して)3000万円!!
現在預貯金は2000万円
計5000万円
【65歳からの収入額】
年金収入 夫婦合計25万円
【今後の支出①56歳~65歳までの10年間】
住宅ローンの残債は1000万円
教育費の残額は500万円
生活費(生命保険料含む)月額30万円
年間予備費50万円
計5600万円
何と・・・ここまでで退職時にあった手元資金が底をついてしまいます。
【今後の支出②66~100歳まで35年間】
生活費(夫婦二人になって)月額25万円
年間予備費50万円
年金収入との差額(不足額)年間50万円
計1750万円
高齢者施設や重大な病気にかかった場合ために
確保しておきたい予備資金
500~1000万円
55歳で早期退職した場合の生涯必要資金の不足額
2850~3350万円
早期退職後も何らかの方法で上記不足額を準備する必要があります。
早期退職が頭をよぎったら、
まずは、ざっくりとこれからの必要額と手元資金の差額を
計算してみましょう。
早期退職で受け取れる増額された退職金より、
継続的に働くことで得られる収入の合計額の方が断然多いのです。
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