相談員FPブログ

終活全般

家族信託と任意後見

認知症対策として、家族信託や任意後見の二つの制度が注目されています。

共通点と違いについて確認しておきましょう。

認知症を発症する前に財産管理を任せる人を自らが決め、
その人と契約を締結しておくという点は共通しています。

一方、
①効力発生時期②管理内容③費用の面で大きな違いがあります。

①効力発生時期
任意後見:被後見人の判断能力低下後(認知症発症後)
家族信託:任意に設定可能

②管理内容
任意後見:原則的に資産を守る管理のみ可能で運用や売却は不可能又は困難
*任意後見人には裁判所から選定された後見監督人がつき、定期的に財産管理内容を後見監督人に報告する義務を負う

家族信託:管理を任せる人(受託者)の権限範囲は契約で自由に決められる
*裁判所や監督人の監視下におかれることはない

③費用
任意後見:初期費用(10~30万円程度)+後見監督人への報酬(効力発生後、被後見人死亡まで継続発生 月1~3万円)
家族信託:初期費用(50~100万円程度)のみで継続的コストは原則なし

尚、任意後見人は、
被後見人の親族に代わって医療・介護・生活に関する諸手続き(身上監護)の役目を担うことが可能です。

一方、身上監護は家族信託の受託者はできませんが、
近くに住む家族や親族が行えば、何ら問題はありません。

上記①②③の違いについて、
どちらの制度が自分の置かれた状況的に適しているかを考える必要があります。

既に認知症を発症している場合の財産管理は、法定後見人の一択となります。

家族信託や任意後見人に関するご相談も随時承っています。
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